出典:西友
スーパーマーケット「西友SEIYU」でおなじみの株式会社西友は、その他スーパー、ショッピングモール等全国に300店舗以上を展開している。
2023年秋、その西友の一部店舗で発注システムが正常に機能せず、欠品が発生したニュースは記憶に新しい。
約1ヶ月にわたって部分的な品薄状態が継続した店舗もあり、やばいイメージがついてしまった。
西友がやばいと言われる理由
①ウォルマートとの関係
なぜシステム障害が起こったのか。それには世界最大手の小売企業ウォルマートが関係している。
西友は2002年にウォルマートの傘下に入ったのだが、その際に店舗運営や物流管理を支えるITシステムもウォルマート制を導入した。
ところが2021年3月にウォルマートが西友株の計85%をアメリカの投資ファンド、コールバーグ・クラビス・ロバーツ(KKR)に売却したことで、そのシステムを使うことが出来なくなってしまったのだ。
②基幹システムの開発
よって西友は、3年間という異例の短期間で新しい基幹システムを開発し、移行を完了しなければならなかった。
過去の事例を見ると、ウォルマートが更新した商品供給システムを西友に移行するのに約3年の月日を費やしている。
今回は商品供給システムのみならず基幹システム全体であり、設計その他全行程に及ぶことを考えれば非常に難しいプロジェクトだったことは明らかだ。
③システム障害は「想定内」
しかも西友はシステムの規模も大きい。300を超える店舗に加え、12の物流センターや社外も含めた3万の関係者が接続する。
また、365日運営するスーパービジネスを止めずにやらなければならない。西友の幹部は謝罪するも、この事態を「想定の範囲内」と語っていた。
④地方での苦戦
そもそも大手の西友がなぜウォルマートの傘下入りを余儀なくされ、そしてそのウォルマートも撤退する事態となったのか。
その原因のひとつに地方での苦戦が挙げられる。1960年代に全国各地の駅前に出店し成長を遂げた西友だったが、70~80年代に進んだモータリゼーションで地方都市の駅前繁華街は衰退。
中途半端な規模で各エリアの有力企業に競り勝てず、ウォルマートと組んでも存在感を示せなかった。
⑤ウォルマート管理下での西友
ウォルマートの下で西友は、EDLP(毎日低価格)の価格戦略などアメリカ流を実践。その頃の価格が「やばい」とX(当時Twitter)などで話題となった。
牛乳が他店より50円安い、弁当がセール価格で300円を切った、などの投稿が見られた。
⑥閉店ラッシュ
そんな西友の最近の話題はもっぱら「閉店」に関するニュースだが、実はこれには理由がある。
ネットスーパーの規模拡大など中長期的な経営計画の中で、リニューアル案が浮上。近年閉店した店舗のほとんどがリニューアル予定とのこと。
だが「閉店」には赤字や倒産のイメージがあり、人々にやばい印象を定着させることとなった。
⑦パワハラ
変化を続ける西友だが、「西友ストアー」の設立は1963年とその歴史は古い。
その為現場には古い体質が残り、従業員の口コミには「パワハラ」に関するものも多く見られる。
コンプライアンスの窓口があっても、報復などの噂がある為怖くて相談できないとの声も聞かれる。
西友の口コミ
会社の管理職の人が綺麗ごとばかりで現実的でないことばかりで、実現できる環境があればいいが基本人の努力でどうにかなると思っているので下っ端はほんとうに大変です。
長く勤めている人や50代より上の人が多くて驚きました。昔は良かったといわれました。そのまま残っているだけだから、若い人や新しく来た人は辞めてしまうとも聞きました。その意味が、よく分かりました。
小さい頃から連れてきてもらってた複合施設の西友、閉店セールやってて空見上げちゃった。
まって家の近くの西友閉店するらしい嘘だろ死ぬよ本当に
デイズタウンの西友閉店まであと2日。食料品の値引き販売が始まって一気に空き棚が増えた。11年間お世話になったからやっぱり寂しい。
地元の西友閉店するんだって。子供の頃からあったところ。無くなるの寂しいね。
富谷の西友閉店で路頭に迷うジジババ、買い物行くときは私がまとめて車に乗っけてってやるよ。困るよね・・・私も困るんだ・・・みんなで西友復活してもらおう。
前に西友閉店した跡地に何か作ってたけど、結局西友出来るみたいで歓喜!!しかも24時間営業助かる。
西友リニューアルオープンが嬉しすぎて入口前で大粒の涙流してる
声優がスーパーの西友勤務と間違えられる。
パワハラ疑いやウォルマートの影響など内部事情は色々とあるが、普段利用する人々にとっては必要不可欠であり愛すべき場所。
閉店を惜しむ口コミやリニューアルオープンを喜ぶ口コミから伝わってくる。