「西京銀行がやばい」と聞くと、耳を疑うかもしれません。
一体、日本の堅実と評される銀行システムの中で、なぜ西京銀行がやばいという評価を受けているのでしょうか?
実は、ただの風評や誤解ではなく、いくつかの理由があるのです。
大切なお金を預ける・借りる時に、銀行が大丈夫なのか心配になりますよね。
私も新しく口座を作るために、西京銀行が問題ないか調べてみました。
そこで今回、西京銀行がやばいと言われている理由を10個にまとめています。
実は、私は金融専門ライターとして、長年の経験を積んできましたので、その金融知識を踏まえて解説していきます。
この記事を読めば、西京銀行が本当にやばいのかデータから判断することができます。
西京銀行がやばいと言われる理由
①他銀行で不動産融資の不祥事があったから
不動産融資における不祥事が、西京銀行の信頼性に大きな打撃を与えました。
実は、2018年に不動産仲介会社TATERUの営業担当者が顧客の融資資料を改ざんしたとして、スルガ銀行に多くの負債を与えました。
また、西京銀行も同じくTATERUの融資をしていたことから同じく大きな負債を受けたと噂されていたのです。
調査したところ、西京銀行の融資でのTATERUのデータ改ざんはなく、金融庁から調査勧告もきていないので西京銀行が大きな負債を抱えていません。
しかし、大きな金融事件だったことから、西京銀行もやばいのでは?という印象を多くの人に与えてしまったのです。
②山口銀行より人気がないから
山口銀行と西京銀行を比較すると、西京銀行は人気や信頼性では負けています。
それは預金額の差から圧倒的にわかります。
元々ある山口県での地方銀行は山口銀行だったことから、どうしても地元山口県での第一に考える銀行は山口銀行だと言われがちです。
そのため、西京銀行は競争において不利な立場にあります。
どうしても、銀行選びにおいて顧客の評価や口コミは気になるところ。他銀行との比較で影響を受けてしまいます。
しかし、西京銀行も山口銀行に負けず劣らず、独自の強みやサービスを打ち出しているので、今後山口銀行よりも西京銀行の方が伸びる可能性があります。
③日本初の女性副頭取が誕生したから
日本初の女性副頭取の誕生は、西京銀行の革新的なイメージをつけることになりました。
昔ながらの習慣がまだ残っている金融業界において、性別に関わらず能力を評価し、多様性を重視する姿勢は現代の銀行に求められています。
また現在では、女性起業家が進出しています。
もし、女性起業家が会社の融資を選ぶ際には、銀行に女性役員がいるということは1つの安心材料になります。
日本初の女性リーダーの起用によって、社内の多様性と平等を促進していると、周囲からの評価も高まりました。
一方で、まだ珍しい女性副頭取に反感があるのも確かです。
新しいことをやり始めると、どうしても反対意見が出るため、西京銀行がやばいと陰で言われているだけかもしれません。
④地方銀行だから
地方銀行である西京銀行は、山口銀行に続いての山口県の第二の銀行です。
そのため、地方銀行ということもあり、大都市圏に拠点を置く銀行と比べて、多くの課題に直面しています。マイナス金利や低い資本によって、多くの地方銀行の経営難が続いています。
特に地方銀行は限られた地域市場に依存しており、経済規模や顧客基盤が小さいため、競争が難しいのです。
また、地方の人口減少や経済の低迷は地域銀行のビジネスにダイレクトに影響を与えています。
地方銀行は地域に密着したサービスで競争できるとの意見もありますが、経済規模の制限がある事実は変わりません。
⑤経営者保証なし融資を多くやっているから
西京銀行では、事業融資において「経営者保証なし」を積極的に行っています。
経営者保証なし融資の増加は、西京銀行にとって、大きなリスクです。
保証なし融資は銀行にとって返済リスクが高まるため、財務安定性に影響を与えかねません。
もしも、経営者が保証人なしの場合、会社が倒産した際に西京銀行が貸した資金を回収することができない可能性があるのです。
そのため、融資のリスクが高ければ高いほど、不良債権の増加につながる可能性があります。
不良債権が多くあると、どうしても倒産するリスクがあるので、西京銀行はどうしてもやばいと思われがちです。
ただし、経営者保証なし融資は多くの起業家に融資のハードルを下げ、起業家を支援することにつながります。
西京銀行のこの取り組みによって、中小企業を支援し、経済的な活性化に取り組んでいる側面があるのです。
⑥銀行と証券が提携したから
多くの銀行が大手の証券会社と提携している中、西京銀行はアジア証券を主に取り扱っているアイザワ証券と提携したことによって、やばいと言われています。
提携することでお互いに新しい顧客を増やすことにつながりますが、もっと大きな証券会社と提携した方が西京銀行にメリットがあるのではないかという意見があります。
しかし、証券との連携により、投資商品の多様化や資産運用のオプションが増え、顧客にとって魅力的な選択肢が増えたと言う意見もあります。
お金を預けたい方にとって、証券商品が多くあるのは魅力的です。
⑦自己資本比率が低いから
自己資本比率の低さは、銀行の基盤が弱いことを表しています。
2023年3月期決算では西京銀行は、自己資本比率7.49%。全国の銀行のワースト10にランクインしています。
自己資本比率を簡単に言うと、返済不要である自己資本の全体における割合を示すものであり、会社経営の安定性を表す数値です。
国内銀行だと、自己資本比率は8%以上あることが理想なのです。
自己資本比率が低いと、もしもの耐性に弱くなり、金融危機の時には大きなリスクに直面
しかねません。
また、自己資本比率は銀行の財務健全性を示す重要な指標でもあるため、低い比率は投資家や預金者に不安を与えています。
⑧決算ので過去最高を出したから
2023年西京銀行は、純利益54億円という過去最高の決算を出しました。
個人融資や住宅ローンなどの融資を増やしたことによって、経営状態が良くなったと言われています。
また、事業融資の経営者保証なしを多く採用することによって、中小企業の融資のハードルを下げているため、融資増加に繋がりました。
決算の成績は、銀行の経営効率や収益性の高さを示しています。
単年度の決算成績だけでは、長期的な安定性や成長性を保証するものではないので、西京銀行が絶対に大丈夫だと過信してはいけません。
⑨営業ノルマがきついところがあるから
西京銀行では働いている人の口コミを見ることができます。
その口コミの中では、会社の営業ノルマがきついという意見があるのです。
営業では、多くの顧客や会社と取引をするために努力しています。
個人事業主や会社に営業をかけ、自行との取引をしてもらえるようにしているのです。
そのため、経営難が続く地方銀行の営業は、厳しいノルマを抱えがちです。
きついノルマは、従業員に過度なストレスを与え、さらなる悪影響につながる可能性があります。
そして、従業員の満足度は直接的に顧客サービスの質に影響を及ぼし、結果として銀行の評判にもつながっていくので、従業員からやばいと言われていると周りの評価にも伝わります。
⑩平均年収が低いから
西京銀行の平均年収は一般銀行の平均年収より低いです。
細かい数字を出すと、一般の平均年収は607.1万円に対し、西京銀行の平均年収は539万円です。
年収の低さは、西京銀行における人材確保や従業員のモチベーションに影響を与えます。
また、年収が低いことで実は業績が悪いのではないかと思われてしまいます。
さらには、年収が低いと、優秀な人材の獲得や維持が困難になり、将来的に考えると、業績に悪影響を与えてしまうのです。
ただし、地方銀行では都心の銀行に比べると、妥当だという意見もあります。
西京銀行はやばい?まとめ
西京銀行は良い面でも悪い面でもやばいと言われていますが、経営状態はやばくないと思います。
西京銀行を調べて、1番の重要なポイントでもある倒産リスクは低いと判断したからです。
理由として、「経営者保証なし融資」を行うことによって、多くの融資を獲得していますし、積極的なインターネットバンクへの取り組みによって、預金者の使いやすさを重要視しているからです。
やばいと言われる大きな要因である過去に金融事件があった不動産仲介会社に融資をしていましたが、現在全く不備がないことや金融庁からも指摘もありません。
そのため、他銀行のように不良債権を多く抱えていないのがデータから明らかです。
西京銀行は地元の中小企業への融資を柱として、収益力や経費削減に努めています。
その結果、過去最高の決算にもつながっています。
確かに、西京銀行は地方銀行の中で業績がいいことや多くの革新的な取り組みをしているため、総合的にやばいと言われているのです。
今後の経営環境の変化や金融庁の監督によっては状況が変わる可能性もありますが、今後の西京銀行の積極的な動きから、倒産することはそうそうないでしょう。
山口県だけではなく、中国地方でお金を預けたい・借りたいという人は、様々な挑戦をしている西京銀行をおすすめします。