出典:イオン銀行
イオン銀行は、2006年に設立した金融機関です。全国イオンやコンビニにATMを設置するほか、ショッピングモールには有人の店舗も展開しています。
便利で使いやすいという声もありますが、セキュリティが甘いという評判やコールセンターの対応が悪いという口コミを中心に、イオン銀行はやばい?という声も多く目にしまます。
イオン銀行がやばいという噂は本当なのかを考察していきます。
イオン銀行がやばいと言われる理由
①セキュリティが甘い?
2020年、【ドコモ口座事件】で狙われた銀行口座のひとつがイオン銀行でした。
まず、ドコモ口座とはNTTドコモによる電子決済サービスで、銀行口座からドコモ口座にお金をチャージすれば「d払い」を使って買い物や送金が可能というもの。ポイントがたまったりユーザー間でのやりとりができたりというメリットがあるようです。
そのドコモ口座を使った不正利用事件が【ドコモ口座事件】です。銀行口座から「ドコモコウザ」や「ディーバライ」名義で身に覚えのない出金があり、そのお金が第三者のドコモ口座に振り込まれていたのです。
犯人は盗んだ銀行口座情報をもとにドコモ口座を開設し、お金を移動させていました。そのターゲットのひとつに選ばれてしまったのがイオン銀行だったのです。なぜこのようなことが起こってしまったのでしょうか。
まず、メールアドレスだけで口座を開設できたことがあります。ドコモユーザー以外にもその間口を広げた時に、本人確認をせずとも口座を作れるようになってしまったのです。
そして、銀行側は【本人確認はドコモが行っていると思っていた】ので、そこにセキュリティの大きな穴が開いてしまいました。
ドコモと銀行側、どちらにも過失はあるのですが、問題はその時に狙われた銀行のラインナップです。
ゆうちょ銀行とイオン銀行のほかはすべて地方銀行でした。その地方銀行も本人確認などのセキュリティの甘さが日頃から指摘されていたところが集中的に狙われてしまったようです。
つまり、イオン銀行もセキュリティが弱いから選ばれてしまったのです。この事件はイオン銀行に相当なマイナスイメージを与えたといえるでしょう。
実際、イオン銀行の【支店番号】【口座番号】【暗証番号】だけでドコモ口座と関連付けられる状態でした。セキュリティが不十分と言われても仕方がないかもしれません。
事件を受けて全国銀行協会は、決済サービスのアカウントに連携やチャージを行う際には、複数の認証手段を組み合わせるよう呼びかけました。
この後しばらくしてドコモ口座単体のサービスは終了しましたが、銀行へのセキュリティ対策についての問題提起は大きかったといえるでしょう。
②不正アクセスによる個人情報流出
2021年には、イオン銀行の情報管理用ツールが不正アクセスを受け2062件の個人情報が流出しました。ドコモ事件からは半年も経っていません。
来店予約サービスで使用していたクラウド型システムに第三者からアクセスがあったとされ、その原因は【設定ミス】とのこと。
ちなみに2019年にもイオン銀行とイオンクレジットサービスによる会員のためのサイトが不正アクセスを受け、個人情報流出のほか2,200万円を超えるクレジットカード被害も確認されています。
相次ぐ個人情報の流出。これは心配になりますね。
③電話対応が最悪という口コミが多い
イオン銀行の低評価の口コミには、【コールセンターの対応が最悪】というものがよくみられます。
イオン銀行は有人店舗もありますが、やはり大手に比べると少ないので何かトラブルがあったらコールセンター頼みとなります。そんな時にそっけない回答や要領を得ない対応はつらいですよね。
セキュリティエラーで電話をした方は、『なんですかそれ?』と逆に質問されてしまったようです。あげくの果てに『わたしは在宅でわからないので、〇〇にかけ直してください』と言われてしまったとのこと。
また他の方は、ログイントラブルの質問で電話したところいきなり『折り返します』と言われ、折り返しの電話では『店頭で手続きをしてください』と告げられたということです。
行く時間がないので電話をかけているのに、無駄な折り返しはなんだったのか…と思ってしまいますよね。
銀行で働く人の対応は、銀行のイメージに直結しています。電話の職員の対応が悪いとその教育体制や環境を疑ってしまいます。
何よりお金のトラブルを抱えているときに人は不安になっているので、そこには寄り添ってほしいと感じます。
④各種手続きに時間がかかる?
利用者からの、【各種手続きに時間がかかる】という声も目にします。
キャッシュカードが磁器異常で物理的に使えなくなった時、『カードが届くまでに3週間かかる』と言われ、500万円ものお金がしばらく引き出せなくなったそうです。
対応策としては、『他行に振り込んでそこから引き出してください』と言われてしまったとのこと。手数料の負担も提案されず、解約を決意されたようでした。
口座契約者の方が亡くなられた場合の手続きが難航しているという事例もあるようでした。即、口座が凍結されてしまうようです。
精神的にきつい時に、なるべくなら余計な負担をかけてほしくないですね。
⑤収益の落ち込みによる不安
イオン銀行を擁する【イオンフィナンシャルサービス】の金融事業が不調のようで、そのことが消費者の不安をあおっている可能性があります。
イオングループの中でこの金融事業は稼ぎ頭。
ですが、クレジットカード利用の落ち込みや債権流動化の収益減少により2019年のピーク時からは大きく落ち込んでいます。2023年3月~11月の連結決算では、純利益は前年同期比の60.4%とのこと。なかなか厳しいですね。
ネット上の質問サイトでは、『イオン銀行の倒産する可能性はどれくらいだと思いますか?』という質問が定期的に浮上します。
金融機関が破綻した際は【ペイオフ】という制度によって預金の1,000万円までは保護されますので、いくつかの銀行に分散しておくというのはひとつの手かもしれません。
⑥社員の働く環境が悪い?
イオン銀行の退職検討理由に、人事異動に不安があるという声が多くありました。
『内示がはっきりない状態で引っ越しを伴う異動を告げられた』『組織変更に伴う急な異動が多すぎる』とのこと。
大きい会社では仕方のないことですが、無駄な組織変更や無駄な異動に振り回されるとモチベーションが下がってきます。またすぐ異動になるのかと思うと、ふわふわした気持ちで過ごしてしまうでしょう。
ほかには『なんの仕事をやっているかわからない』、そのような意見も見られました。
イオンの大型モールに入っている店舗などでは『〇〇はどこ?』という質問に頻繁に答えたりと、雑務の多さにストレスがたまるようです。店内案内のようになってしまっているのかもしれません。
そしてやはり、できてからまだ日が浅いということもあり、【研修・教育制度が不十分である】という指摘も。
『教育体制が雑』『教育レベルが低いので、社員によるレベル差が大きい』とのこと。
この、教育に対する問題がコールセンター対応の評判につながっているのではないか?と筆者は感じます。
困っても誰に聞いていいかわからない、ということになるとその場をしのぐための適当な答えになってしまう可能性はあります。取り組む人全員が同じようなレベルで理解しているのが理想ですよね。
⑦イオン銀行は解約が大変?
解約に苦労している方が多いようです。
など、なかなか厄介なようです。
どうにも解約させてくれないサービスと格闘しているとほんとうに嫌になってきます。
逆に、すんなり解約できると妙に好印象となります。解約に手間取った人が悪いイメージを持っていることもありそうです。
イオン銀行はやばい?まとめ
イオン銀行は、正直コールセンターの対応はちょっとやばそうだなという印象でした。
口コミを見ていると、その対応の一部始終が描写されているものも多く、利用者の相当な怒りを買っていることがわかりました。ですがそれも個人が良くないというよりは、教育体制に問題があるような気がします。
セキュリティの問題も少し気になります。続けて事故があったのでかなり気を付けていると思いますが、サイバー犯罪も増えているためより一層の安全を求められるでしょう。
イオン銀行は、まいばすけっとなどにもATMがあり、手数料無料で利用できます。イオンモールにある有人の店舗は土日祝にも営業をしているとのことで、うまくいけば銀行の一歩進んだ形のモデルや可能性を示すことができるでしょう。
外側だけではなく、内側から整えていけばとてもよい銀行になると感じました。
ちなみに筆者の知り合いでイオンカードセレクトを持っている人がいたため、「イオン銀行使ってるの?」と聞いたら(イオンカードセレクトはイオン銀行の口座開設が必須)なにそれ?という感じで、同時に口座を開設していることに気づいていないようでした。
説明が悪いのかその人が悪いのかわかりませんが、よくわからないうちに口座を開設している可能性があるのはちょっと怖かったです。自分でも気を付けたいと思います。